日々の保育

年中のｓくんが、園庭でカマキリを見つけました。手で掴んだり虫かごに入れて観察していました。しばらくして、ｓくんは、池のほうに歩いて行って、池を覗き込んだと思ったら、その場から離れていきました。その後ろを歩いていた職員と年少のYくんが、池の中にカマキリがいるのを見つけました。溺れているように見えたと思ったら動かなくなっていました。ｓくんを呼んで、Yくんと一緒にカマキリを池の中から虫網ですくいあげました。でも、カマキリは動きませんでした。ｓくんは「カマキリ固まっちゃった」「泳げるかなと思って」と言いました。「かまきり動かないね。どうしちゃったんだろう？」と職員が言うと「逃がしてあげる」と言いました。「でも動かないよ、お家に帰れるかなあ？」と職員が言うと「死んじゃった。ママに会えない」と言ってSくんは、ぽろぽろと涙を流しました。Sくんが動かなくなったかまきりを、葉っぱの上においてあげることにしました。その後しばらく、sくんは園庭の隅で一人しょんぼり座っていました。お部屋に入るころ、カマキリを置いた葉っぱを見てみると、カマキリが動いているのをSくんは見つけました。ｓくんの表情がぱあっと明るくなって、葉っぱを持ち上げて、嬉しそうでした。